忘年会の夜。
2次会を終えて、当然のようにあいつと我が家へ。
しこたま飲んでいたけど、
お約束のように酒を買い込んで、
うちで酒盛り。

と、ここまではいつもと一緒。
仕事の話とか音楽の話とか
楽しく飲みながらの会話だったんだ。

狂ってしまったのは
あいつが突然眠りに入ってしまったから。
いつもはオレも一緒になって潰れちゃうんだけど、
今回はどういうわけかオレは全然平気で、
むしろ頭が冴えてしまってたくらい。
そんな状態であいつの寝顔を見ていたら、
オレ、脳みその中で血がぐるぐるしてきた。

絶対にしちゃいけないっ!

理性ももちろんあるんだけど、
それにもまして今まで抑制してきた思いや欲望が
内側からどうしようもなく噴出してきてしまう。

気づいたらあいつの顔に近づいて頬にキス。
心臓は人間のものとは思えないほどの躍動。
でも、こうなるともう止められなくなってしまって、
今度はなんと唇に…
あいつは起きる気配はない。
そして、そして、そして、
あろうことかオレはあいつの股間に手を伸ばしてしまったのです。
いい気になって手を動かしているうちに、
徐々にあいつのモノも反応してきて、
こうなるとオレもただの野獣。
理性の入る余地はまったくなくなってました。

健やかなあいつの寝顔が急変したのはそれからしばらくしてから。
苦しそうに唇を結んで、目にギュッと力を入れて、
次の瞬間には目がゆっくりと開きました。
股間を握っているオレと目が合ってしまった…

いっきに理性を取り戻したオレはパニックに陥ってしまい、
(本来ならあいつの方がびっくりするはずなのに)
泣きながら謝ったりしてた。
オレがゲイだと言うことも言ってしまった。
そして今一番好きなのはお前だとも…
「オレはふつうに女が好きなんです」
当然の答えが返ってきた。
もともと“普通じゃない状況”というのが
嫌いじゃないらしく、
オレのことにも嫌悪感は特に抱いていないみたいだった。
でもオレの顔はまともに一度も見てなかったな。

酔いがさめるほどにオレはものすごい後悔の念に襲われて、
翌日は何も食えず、一睡もできなかった。
今までと同じように先輩、後輩、友人の関係になんて戻れるとは思えないけど、
少しでも戻れるなら、オレ、頑張る。
すごく都合のいい考えだとは思うんだけど…

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